ホーム > コラム > 菅原のひとりごと > 第18回

コラム

菅原のひとりごと

弊社代表・菅原による不定期連載。世の中の動向や日常の出来事を徒然語ります
»第01回から見る

第18回

クリスマスに年賀状、CMに煽られるように年の瀬を迎えましたね。

7日朝、札幌から東京に向かう機中でたくさんの「白い恋人」に出会いました。空港の売店も午後になると売り切れ続出とか。賞味期限問題から復活した北の銘菓は、ファンの温かさに喜びよりも胡坐をかいた責任の重さを痛感したのではないでしょうか。地名がついただけで商品価値が上がる「北海道ブランド」はお菓子に限らず人気絶大です。それにしても千歳空港の設計者には感心させらます。売場を通らないと飛行機には乗れないレイアウト、私も毎度ついつい買わされちゃいますが、みんなが喜んでくれるから良しとしますか(笑)。

「社長、顔の見える就職なんて企業にも学生にもぜんぜん伝わりませんよ。うちの会社どうなっちゃうんでしょう?」と泣きながら訴える若手社員。実は、10周年を迎える友人の会社の記念式典の一幕で、若手社員の迫力の演技でした。株式会社パフ(Puff)、アメリカのフォークグループ「ピ-ター・ポール&マリー」がリリースして大ヒットした歌に登場する魔法の竜に由来します。釘崎社長は本当はプログラマーでSEでスマートなWeb採用を目指していたはずです。それが、いつの間にかベタベタの超アナログ採用企画に活路を見出していました。顔が見える・・とはそういうことですね。

創業期から20年後の未来までを描いた三丁目の夕日風の寸劇は、社長がナレーターで社員や取引先が出演、おまけに自作の記念ソングまで披露する凝りようです。取引先や関係者に混じって学生スタッフから巣立った若者も来ていました。観客は泣いたり笑ったり、それぞれのパフとの10年間を思い出したはずです。金沢・新潟・静岡の同業社長さんたちと席を並べて観ましたが「我々も原点回帰、学ばんといかんね。」とG社長。強力なマグネットもなく大手媒体横並びだけでは厳しい地方の現実、しかし、人材に拘りを持ち続ける地元企業に貢献したいという志はみんな同じだと実感します。

就職氷河期だった10年前とは様相が一変、学生はブランドや安定を求め、大手企業は大量採用に奔走する時代です。新卒採用の必然性さえ疑われる企業もたくさん存在しています。そんな超売り手市場の中で、しかも激戦区の大都市圏でユニークなアイディアたっぷりの独自ブランドを確立して生き抜いているパフさんに最敬礼ですね。地方ももっと頑張って伝えなきゃ。当社ももうすぐ20年の節目を迎えますが、歌えないし舞台も苦手ですから、せめて「十人十色の就職、十社十色の採用」というスタンスで顔の見えるコミュニティ創りを続けたいと心新たにした一日でした。

何かと気忙しい年末ですが、ご自愛ください。今年の振り返りは年末次号で…。

平成19年12月10日



プロフィール菅原 誠

株式会社エムジョイ代表取締役。
平成元年、地元テレビ局とタイアップした学生の就職支援イベント「探職フォーラム」が縁で脱サラ、独立。主に札幌・仙台を中心に学生と企業の求職・求人活動支援のコンサルティングを展開中。55歳。趣味は野球観戦、蘭、熱帯魚。