ホーム > コラム > 菅原のひとりごと > 第01回

コラム

菅原のひとりごと

弊社代表・菅原による不定期連載。世の中の動向や日常の出来事を徒然語ります

第01回

窓から外を見渡すと柿の実の鮮やかな朱色が飛び込んできます。本社のある東七番丁界隈は都心の割に旧家が多く、立派な庭があちらこちにあります。その木々の葉の色付きで秋の深まりを感る11月です。当社が運営する就活応援サイト「探職ナビ」も今月から2008年版に衣替えです。不定期更新の「新ひとりごと」もスタートします。やや辛口に世相を切りながら皆さんの就職活動をバックアップできたらと考える次第です。

まずは、北海道日本ハムファイターズの日本一おめでとうございます。昭和39年からのドラファンとしては正直悔しいですが、お金で人を集めるあの在京球団のように憎めないのです。(笑)札幌の街も好きだし、新庄の笑顔(歯は白過ぎですが)、ダルビッシュの躍動感、むしろ親近感さえ覚えてしまいます。ドームを揺らす応援と熱気もすごかったし、経済効果も大きいのではないでしょうか。ただ札幌3年目で日本一という達成感を味わって、これからのモチベーション維持が大変でしょうね。新庄がいなくなって秋風が吹かなきゃいいですね。その点、戦力不足の楽天は球団が出て行かない限り当分楽しめそうですね。(笑)来年こそは、とりあえず最下位脱出で盛り上がりたいものです。

盛り上がるといえば高校の履修不足が話題ですが、何を今更と思うのは私だけですか?救済だとか不公平だとか騒いでいますが、杓子定規では本質が見えないと思いませんか。そもそも高校は義務教育ではないのですから、もっと自由度があっても良いはずです。成績で輪切りにしておいて同じ履修科目はないでしょう。学校間格差、地域格差は深刻です。地方の高校では予備校へ通えない分まで面倒を見ている所もあります。もちろん今年だけではなく過去の卒業生も履修不足だったはずです。そろそろその場しのぎの対処療法ではなく、制度そのものの見直しという大手術が必要ではないかと思うのですが、マスコミもその辺をしっかり報道できていない。何だか歯がゆいですね。

「いじめ」も学校に関わる問題ですね。これも論調は先生や学校が一方的に悪者扱いですね。本当に学校だけの問題で良いと思いますか?陰湿さは別ですが、先生が生徒をいじめる事って昔からありましたよね。成績、運動能力、服装、弁当の中身までいろいろ比較されました。時には嫌な思いもしたし、友達を笑ったこともあります。世の中に出たら、そんな理不尽は日常茶飯ですよ。社会に出ればいろんな人種が混在しているのですから価値観も利害関係も複雑です。そこで生き抜くための免疫が、しっかりできていない気がします。「生きる力」は強さではなく、逞しさでもなく、しなやかさ(柔軟性・変化対応力)だと思います。家族や学校だけではなく社会全体で育むべきですよ。何だか人間関係が希薄化していくような事件ばかりが多く嫌な世の中ですね。

大学3年生は就職活動が始まる時期です。ここ数年「売り手市場」=「学生優位」と言われていますが、私はそうは思いませんね。確かに会社に入るだけなら簡単かもしれない。でもね「本当にその会社でいいの?」と学生に問いかけたいのです。ブランドだけで選ぶ、やれないのにやりたいだけで選ぶ、世のため人のためだと選ぶ、お客様と接するのが好きだと選ぶ、そんな選び方で本当に大丈夫でしょうか?就職サイトで大きく広告している会社は人に困っている会社が多いと思いませんか?困っているということは業績が良くて人手不足とは限りません。辞める人が多かったり、仕事がきつかったり、いろいろな要因があるかもしれません。その辺をちゃんと見極める目を養うことこそが就職活動だと思います。皆さんへのアドバイスは「人事担当者に騙されるな。」ですね。(笑)

先日、知人が仙台(長町南)にスープカリィ店を開店しました。札幌出張時に学生とよく食べに行く超人気店に監修をお願いして、その味を再現しました。広告宣伝を一切行なわないサイレントオープンという手法で徐々にお客様を増やしていく考えです。文化が育ちにくいと言われる仙台に根付くことが出来るかと不安ですが、札幌でファンになったと言うお客様から「まさか仙台で食べられるとは思いませんでした。」と感激されました。やっと札幌と仙台との橋渡しが一つ出来たと喜んでいます。まだの方はぜひご賞味あれ!

平成18年11月1日



プロフィール菅原 誠

株式会社エムジョイ代表取締役。
平成元年、地元テレビ局とタイアップした学生の就職支援イベント「探職フォーラム」が縁で脱サラ、独立。主に札幌・仙台を中心に学生と企業の求職・求人活動支援のコンサルティングを展開中。55歳。趣味は野球観戦、蘭、熱帯魚。