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コラム

菅原のひとりごと

弊社代表・菅原による不定期連載。世の中の動向や日常の出来事を徒然語ります
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第16回

26日昼、銀座線終点の浅草駅は冷たい雨でした。傘を買って浅草寺の方向へ歩き出します。雨というのに人の多いこと、国際色も豊かで人気の高さをうかがわせます。久しぶりに仲見世を歩いたのですが、威勢のいい掛け声、煎餅を焼く匂い、常設の夜店という雰囲気がたまらないですね。この日、産業貿易センター台東館会議室で地方で頑張る人材ビジネス会社の合同勉強会がありました。中央に一極集中する採用ビジネスに危機感を持った各社が「人材面から地域活性化を支えてきたプライドを持って新しい採用モデルを地方から発信しよう。」(座長談)と企画されました。場所が浅草というのも縁(えにし)かな?と思いながら、方言以外のお国柄を直に感じてきました。詳細、進捗はまたの機会に。

帰りの新幹線は金曜日の夜ということもあり満席状態、止む無く自由席へ飛び乗ったのですが通路にも人があふれていました。その開いたドアからにぎやかな笑い声が聞こえます。見ると親子4人連れが横に席を占領しています。しかも二人の小さな子供は窓側一席で流れる景色を追いかけています。真ん中に荷物を置いて母親がビデオ撮影中です。通路には年配の人も多いし大きな荷物を抱えた人もいます。「こんな親たちでまともに子供が育つか!」と酒気も含んで怒気になっていたら、大宮駅でまた人が溢れると、さすがに気まずくなったのか父親を促して一席空けてくれました。その光景にちょっと頬を緩ませていたら、何と空席に乗ったばかりの若者がちゃっかり座ってしまいました。もう巣立ったちゃったのもいたということですね。先が思いやられるなぁ。

14日早朝3時過ぎ、枕元で携帯が揺れています。嫌な予感は当るもので実家(前出の農家)の叔父が他界した知らせでした。母親の妹弟に連絡を取り、月曜日からの仕事を整理して家族で駆けつけた頃には祭壇の準備も終わり和尚を待っているところでした。同じ年頃のいとこ連中で唯一酒の飲める私は帰ると晩酌に付き合わされたり、幼い頃から可愛がってもらいました。お世話になりっぱなしの人がまた一人いなくなるのは寂しい限りです。好き勝手に集まる兄弟、親戚縁者をいつも笑顔で出迎えてくれる人でした。こういう時でしか懐かしい顔が集まらなくなったことも故郷の老いに拍車を掛けていますね。父が生前建てた実家が葬式の長い列からやけに小さく見えました。・・合掌・・

次回は久しぶりにプロ野球ネタで明るく行きますか。(笑)

平成19年10月30日



プロフィール菅原 誠

株式会社エムジョイ代表取締役。
平成元年、地元テレビ局とタイアップした学生の就職支援イベント「探職フォーラム」が縁で脱サラ、独立。主に札幌・仙台を中心に学生と企業の求職・求人活動支援のコンサルティングを展開中。55歳。趣味は野球観戦、蘭、熱帯魚。