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コラム

Dr.セイの健康管理術

産業医・労働衛生コンサルタントの清治邦章が、職場の健康管理・メンタルヘルスについてお話します。
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<第04回>どうすればストレスが解消するの?

こんにちは。産業医の清治です。
今回は「ストレス解消」についてお話しましょう。前回のおさらいですが、 ストレスはすぐそこにあります。そして、逃げようとしても逃げられるもの ではありません。現代社会で仕事や生活をしていれば、必ず継続してストレ スはかかりますし、ある一定の確率で大きなストレスも降りかかります。 ではどのように対処していけばいいのでしょうか?

1.趣味を持つこと

仕事が終わり職場から出た瞬間に、スッキリ仕事を忘れて切り替えられる人 は、メンタルヘルスで問題になることは少ないです。言い換えると仕事以外 に集中できること、つまり自分の『趣味』を持っています。「仕事が趣味」 という人は要注意です。うまくいっている時はいいのですが、ミスをしたり 行き詰ったりした時に大きなストレスがかかり、うまく切り替えられずに悪 循環に陥る危険性があります。
『趣味』の内容については、好きなこと、熱中できることをすればOK!他 人に迷惑をかけずに、決まりを守って頂ければ何をしても構いません。日頃 やりたいと思っていることを素直に実行してみて下さい。コツとしては仕事 の状況と違うことをすると、より有効なストレス解消に繋がるようです。1 人でデスクワークを行うような方はみんなでコミュニケーションをとりなが ら、アウトドアで楽しめるような方法がいいですし、営業職やサービス業の ように人に気を遣う仕事をしている方は、1人で集中できるような方法を選 ぶといいでしょう。また体を動かすもの、頭を使うものなど、複数の趣味を 持ち、場面場面で使い分けることも重要です。多趣味な人はストレスマネジ メントが上手です。

2.信頼できる相談相手を持つこと

ストレスがかかった時や悩んだ時に誰かに相談できることは、とても重要な ことです。ある研究によると、悩みを相談しただけでストレスが50%減ると いう報告もあります。悩んだ時は積極的に誰かに相談するようにしましょう。 相談相手は悩んでから見つけようとしてもなかなか見つからないものです。 日頃から何でも相談できる友人を大事にするといいでしょう。また、相談の 内容によっては相談しにくいこともあります。例えば仕事の愚痴などは、仕 事の同僚にはできないかもしれません。この対処法としては、相談相手を2 ~3人見つけて、相談内容によって相手を選ぶといいでしょう。今、相談相 手がいないという方は相談相手を作りましょう。まずは周りの人に挨拶をす る。そして、何か悩んでいる人がいたら積極的に話を聞いてあげて下さい。 アドバイスする必要はありません。前述の通り、話を聞くだけでストレスは 減ります。勇気を持ってやってみて下さい。

この2つの方法をうまく使っていけば、ストレスと上手に付き合えるはずで す。
次回は現代病である『うつ』についてお話します。



プロフィールDr.セイ : 清治 邦章(セイジ クニアキ)

  • 37歳、医師、労働衛生コンサルタント。仙台市生まれ。
  • 1999年 3月産業医科大学医学部卒業、医師免許、産業医資格取得。
  • 産業医科大学循環器科、九州労災病院循環器科での勤務を経て、JR仙台病院健康管理センターに勤務後独立、訪問医、産業保健推進センター相談員としても活躍中。
  • 趣味はマジック(プロ級)とバスケットボール。

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