<第03回>ストレス社会を生き抜く護身術!
こんにちは。産業医の清治です。
現代社会で増長したストレスに対して、我々はどのように身を守ればよいか?
今回は主に一人一人が注意すべきことについてお話します。
1.ストレスを知る
まずは「現代社会がストレスの多い社会になってしまった」、「自分にもいつもストレスがかかっている」ということをよく理解して下さい。家庭・学校・仕事……。どのような場面でも様々な形で私達にストレスがかかっています。そして、ストレスが必ずしも悪いものではないということを理解して下さい。厳しい上司はストレスになりますが、それにより自分の業績が向上することもあります。高い目標を掲げれば、自分のプライドをかけて挑戦することになり、ストレスを抱えることになりますが、その目標を達成する為には多少のストレスは必要とも言えます。
ストレスについてもうひとつ、大事なことがあります。それは、ストレスになるものとならないものは、人によって違うということです。あなたが誰かに貸した1,000円が返ってこないとします。それをストレスに感じるでしょうか? ストレスに感じる人もいれば感じない人もいるでしょう。同じ1,000円でも、貸した相手によってストレスに感じたり感じなかったり、あるいはあなたの状況~例えば給料日の前か、それとも後か、など~によって、あなた自身がストレスに感じたり感じなかったり変化するかもしれません。
このような、ストレスを感じる人間の「いいかげんさ」、「捉えどころのなさ」についてそういうことがあると知っていることが重要になります。
2.自分のストレスの状況を知る
ストレスがどういうものかわかったら、次は自分のストレスの状況について理解を深めましょう。インターネットでも様々なストレスチェックがあります。私がよく用いるのは「ツングのストレスチェック」というものです。興味のある方は調べてみて下さい。もちろん、厚生労働省の出している「疲労度チェックリスト」などでも結構です。自分のストレス・疲れ具合について関心を持って把握し、オーバーワーク気味であれば加減をすることが最高の予防の方法です。仕事に行けない、涙が出てくる、食欲がない、眠れないの4つのサインはとても深刻な状況です。1つでも当てはまる場合は、早急に産業医(エムジョイでも可)・精神科医などの専門家に相談しましょう。
どうでしょうか。ストレスに関する理解が深まりましたか?
次回は「ストレス解消」についてお話します。
Dr.セイ : 清治 邦章(セイジ クニアキ)
- 37歳、医師、労働衛生コンサルタント。仙台市生まれ。
- 1999年 3月産業医科大学医学部卒業、医師免許、産業医資格取得。
- 産業医科大学循環器科、九州労災病院循環器科での勤務を経て、JR仙台病院健康管理センターに勤務後独立、訪問医、産業保健推進センター相談員としても活躍中。
- 趣味はマジック(プロ級)とバスケットボール。
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